2011年11月29日

間欠運転か連続運転か (生活体験2)


Y.S邸では今年の夏、「節電」 実験を行った。ご存じのようにY.S邸のQ値はS邸と同様に0.9W。
この高性能住宅で、「昼はエアコンを止めての生活」 と 「設定温度をやや高めにして一日中エアコンをつけ放し生活」 との消費電力の比較をしてみた。
そしたら、ほとんど差がなかった。

エアコンの間欠運転が得か、連続が得かの議論。
気密性能も熱損失性能も悪い 次世代省エネ基準程度の住宅の壁掛けエアコンの場合は、たしかに止めている時間が長ければ長いほど節電になる。 夜中とか日中はエアコンをつけずに我慢する方が家計に優しく、国にも貢献しているような気になる。 
その変わりダニやカビが発生して、お子さんがアトピー症疾患になり、余分な医療費を払わざるを得なくなる。 冬期の低温・低湿度は、子どもだけでなく大人にとってもカゼの元。とくに年配者がいる家庭では負担が大きくなる。
したかって、壁掛けエアコンを止めて節電をはかることが、必ずしも家計に優しい行為とは言えない。
夏は熱中症で死ぬ場合さえある。

一方のセントラル空調換気の場合は、22年前にR-2000住宅の第1号モデルが立川に誕生した時に、夏と冬で夜間にエアコンを付けっ放しにしていた時と 消した時の消費電力量をダイキンに測定してもらった。本当は昼もやりたかったが、展示場は毎日開いているのでムリ。どうしても夜間だけの測定となった。
R-2000住宅で、Q値は1.4Wに過ぎなかったが、夏も冬も夜間エアコンを止めた時と、つけ放しではほとんど差がなかった。
これは、夜間エアコンを止めると室温が大きく変わる。それを元に戻すのに、朝になってエアコンは強運転をする。その強運転に大きな電気代がかかる。
これに対して、エアコンを止めない場合は、温度が上下する度に、思い出したように時折運転するだけだから、それほど電気代がかからない。

私なども、「間欠運転か連続運転か」 などと言うことがある。
たしかに性能の悪い住宅の壁掛個別エアコンの場合は、ONにすると文字通りの連続運転。 休ませるにはOFFにするしかない。
このON、OFF状態を指して、間欠運転と称してきたと思う。
ところが、高性能住宅のセントラル空調システムにあっては、暖房も冷房も、常に間欠運転。
確かに、スィッチはONにしたまま。
ところが、空調機は5分間運転して10分間休むということを繰り返している。
常に間欠運転しかやっていない。
ただ、スィッチを切らないから私どもは 「高性能住宅の空調換気は、連続運転が原則です」 などと施主に説明してきた。
考えてみたら、この説明は大間違い。
「高性能住宅では、ONのままにしておいても、機械が勝手に判断して間欠運転してくれます」 というのが正しい。
そして、「夜間や半日程度の外出の時は、設定温度を1℃程度変えて下さい。夏は高く、冬は低くして下さい。 また2〜3日家を空ける時はOFFにせず、設定温度を2〜3℃変えて下さい。その方が、家にとっても住人にとってもハッピーです」 と言うべき。

なお、この高性能住宅のセントラル空調では、実質的に間欠運転しかしていないという事実。 それは、当たり前のことだと空調業界も私も考えてきた。
ところが、今年の夏のS邸での測定で、今までの業界の常識を覆す大問題を内蔵していることを気付かせてくれた。
驚くほどの大発見があったということ。
これは、後日詳しく検証したい。


訂正
前回、「必要なことは、夏の顕熱の熱交換ではない」 と書きましたが、これは 「潜熱」 の間違いです。お詫びして訂正いたします。
夏は、潜熱をいくら熱交してもたいした意味がありません。 70%という相対湿度を半減させる除湿こそがポイントだという当たり前のこと。それを、エンタルピ講義の理解不足で見失っていたという体たらく。反省しています。


posted by x-unoblog at 13:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 生活体験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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