2011年11月29日

冬期の加湿 (生活体験3)


冬の加湿については、全熱交のベンティエールと、業務用デシカの2例をS邸で経験。
ベンティエールの場合は、S邸では全熱交以外に透湿膜加湿器を備えていた。(この詳細については07年12月23日付の〈空調換気・3〉を参照)
透湿膜は水質が悪いと、日に一度水を取り換える時に、電磁弁にカルキなどが挟まって水が流れ放題になるアクシデントがあった。
しかし、S邸では水を濾過する特別なシステムを地下に設けたので、アクシデントの心配は皆無。
水道水でも大変に美味。
そして、相対湿度は自在に変えられた。50%でも60%でも可能であった。
ところが、実態は45%以上にすることが出来なかった。

サッシに関しては、当時はPVCが準防火認定をとっていたので、カネカが新開発した真空断熱材を使ったU値が1.28Wのサッシをメインに採用した。道路に面した南面はそれで良かった。
しかし、西面や北面で隣地に接する2階和室の窓などには1.98Wの網入りを使わざるを得なかった。
このため、Q値が0.78Wで上がる計画だったものが0.9Wに後退せざるを得なかった。(詳細は07年8月9日の〈サッシ3〉を参照)
この準防火地域での苦労は、PVCサッシやアルプラの耐火偽装事件でさらに厳しくなってきている。
日本のサッシメーカーの無責任さと怠慢さには、呆れてしまう。

そのような事情で、1.98Wのサッシをかなり用いざるを得なかった。
このために、冬期は45%以上に湿度を上げると、障子を閉めたり、厚手のカーテンを引くと どうしても狭い空間部の温度低下で、サッシの下部に結露が生じてしまう。
冬期、結露の心配がなく相対湿度を50%にするには、どうしても1.0Wを切る高性能サッシが欲しい。
そうすれば、50%を間違いなく維持出来るので、ウィルスは死滅する。
つまり、家の中に居ると、風邪に罹らない住宅が得られる。
これからの高齢化社会を考えると、22℃で相対湿度が50%の住宅を供給してゆく責任がビルダーにはある。 家づくりには、それぐらいの社会的な責任がある。
甘く考えている人は、去っていただくしかない。 
それが出来てこそプロ。
しかし準防火地域では、超一流のプロでも、簡単にはこのハードルを越すことが出来ない。
大手のサッシメーカーが、揃ってサボっているから。

しからば、透湿膜加湿器を使わなかった場合はどうか。
これについてはY.S邸での経験が参考になる。
Y.S邸の初年度の冬は、相対湿度が平均して40%を切ることが多かった。
「来年は透湿膜の簡易加湿器を買わねばならないだろう」 とご夫妻で話あっていた。
しかし、2年度からは相対湿度がアベレージで40%になり、簡易加湿器の購入の話はペンデングになったまま。
Y.S邸では、今年の春までの冬期は、24℃程度で生活していたはず。
「今年は節電ということで22℃での生活を考えています」 と奥さん。
温度が2℃下がると相対湿度は7%近く増える。したがって、ウィルス・レスとはいかないまでも、かなりな快適生活が送れるだろう。

そして、昨年から業務用デシカに切り替えたS邸は、透湿膜の使用をやめてデシカだけとした。
冬期の相対湿度は22℃で、平均の相対湿度は40%を超えているが、40%以下の日が2割もあった。
したがって、ダイキン報告書のまとめでは、「冬期の加湿力は若干不足気味」 と書かれている。

しかし、この報告書を鵜呑みにするわけにはゆかない。
なぜなら、S邸は約85坪と大きく、育ち盛りのお子さんは2人ともアメリカ留学中。
大きな家に2人だから、内部発湿がものすごく少ない。
しかも、ご主人は企業のトップだから忙しい。 
奥さんも医療関連の免許を取得するため出かけることが多く、内部発湿がゼロという時間帯も多かった。
このため、ダイキンの「まとめ」とは異なり、私の判断では一般的な35〜40坪の住宅の場合だと4人家族の場合は軽く50%を突破するし、2人だけの生活でも、小さな家だと50%近い相対湿度が確保されると報告書を読んだ。
この読みが正しいかどうかは、これから集積さけるデータが教えてくれるだろう。


posted by x-unoblog at 13:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 生活体験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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