2007年08月02日

ボード受けなど (フレーミング9)


まず気がついたのは、床根太組の段階ではなく野地合板が張り終わってから、石膏ボード受けを取り付けていたこと。
脚立を持って後で回るのだから、当然時間が余分にかかる。
しかし、それでも雨の多い日本では、棟上げを急ぐ。
とくに梅雨時は忙しい。
金物付なども最小限にして、野地張りを急ぐ。
この工事途中の写真をとり、「あの会社の現場はこのように手抜きがある」などと消費者にタレ込んだ悪質なメーカーもあった。
手戻りになるが、日本の場合、この選択はやむを得ない。

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そして、勾配天井の414の大きな隅たるきのボード受けの仕事を見てびっくりした。
アメリカだったら、どうせ隠れてしまうボード受けだからと、ブツ切りの短目のブロッキングを入れるはず。
ところが日本の大工さんは、見えないところに細心の注意を払っている。
これは自動車つくりの場合も同じこと。
日本の職人魂が、性能を担保している。

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同じことで、勾配天井に沿った斜めにカットしたボード受け。
これを見ると嬉しくなってくる。

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そして、根太のブロッキングの部分のコーキング。
下部はコーキングの跡をきれいに均す。

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そして驚いたのは、すべての壁とスタッドを下げ振りと細長い合板で調べ、壁の垂直、水平精度を徹底的にとっていたこと。
合わせ柱の少しのズレもないようにクギを抜き、締め直す。
時には下枠から床に打ち込んだクギを全部抜き、カケヤで叩いていた。
そして、全部の壁の垂直を取り終わってから、初めて14フィートの仮止め材を外し、内外開口部の下枠をカットする。
1人の大工さんが1、2階のすべての壁とスタッドの垂直を正すのに、丸2日間かかっていた。
これほどまでに精度にこだわった仕事を初めて見た。
これを、やりすぎだと批判することは自由。
私は、最初はあきれていたが最後には感動してしまった。
そして、多くの施主がこうした職人さんの動きを見て感動する。
その結果、この不況下にあってもマイスターは一年先までの受注を抱えている。
職人が損得抜きで打ち込んでいる姿ほど感動を呼ぶものはない。
ただ、手ノコで下枠を切っている写真がブレたのは、ご愛嬌。
感動のあまり、手が震えたと善意に解釈していただきたい。
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2007年08月01日

30年前の建て方実演 (フレーミング8)



さて、これから2、3回は、一般の消費者にとっては面白味のない地味な話が続きます。
したがって、飛ばしていただいて結構です。

30年も前にホームビルダー協会は、アメリカから大工さん3人を呼んできて、北海道、仙台、横浜、群馬、富山、兵庫、福岡の7ヶ所で「2×4の建て方実演」のキャラバン公演を行った。
当時は1ドル380円の時代。アメリカへの視察旅行となると最低35万円はかかる。しかも10日間は仕事が出来ない。だったらアメリカから大工さんを呼んできて、基礎学習1日と3日間の建て方見学、最後に寄せ棟づくり実習を含めて「5日間で8万円」で研修生を募集した。
大工さんを中心に1会場150人平均の研修生が集まり、7会場で延べ1000人以上がツーバィフォーを実習した。
大工さんや監督などの第一線が率先してアメリカの技術と技能を学んだということが、木造を科学するきっかけとなり、木質構造は基本的に変化した。

アメリカの大工さんは、壁を一体として組む。
そして壁を建て起こすと2.5メートルくらいの角材で、すべての壁のスタッドの上を縦長の杵で餅をつくように、両手で上げては落として締めてまわった。
それが終わって、はじめて壁の垂直をとり、壁の歪みや水平、あるいはまぐさ部分の倒れを正していった。 
204の14フィート材を使ってのその仕事ぶりは非常に参考になった。

そして、アメリカの大工さんはクギ打ちの名手ではなく、ノコ使いの名手であるということがわかった。日本のような軽い手ノコではなく、数種類のノコを使い、あっという間に正確に木材を切断する。
日本の大工さんとの違いは、ノコの重さを利用して軽く「切り落とす」という動作にあった。
とくに配付きタルキの「切り落とし」は見事であった。

ただ、日本の電動ノコメーカーは勉強不足で、アメリカに学んで多用なノコを開発してくれていない。未だに手で「押して切る」ものしか用意してくれていない。

アメリカの大工さんは二階の床が組み終わると、急に目立たない動きを始めた。
よく見ていたら、天井のボードの下地材を取り付けていた。後で脚立で回るよりも、上に上がっていた時に行った方が早くて楽。
そして、二階の合板の取り付けが終わると、一階の壁の開口部下の下枠を切ったり、あるいは14フィートの壁の水平・垂直をとっていた支えの仮止材を外してもいいと言った。
そして、手元に資材がないと、壁の水平・垂直をとっていた仮止め材を外し、クギを抜いて使っていた。
二階の床合板が張られると、プラットフォームが構成され、大変に剛になる。
がっちりしていて、20人とか30人が上に上がって飛び跳ねてもびくともしない。
これが、ツーバィフォーのプラットフォームの強み。耐震性の秘密。
これを、木軸工法でも学んで行くべき。
したがって、二階の床合板を張れば一階の支えの仮止め材は外し、野地合板を張り終えれば、二階の仮止め材は外して良いと私は信じていた。

しかし、アメリカで使われている二階の床下地合板は、最低でも24mmはある。
日本のように12mmとか15mmではない。
したがって、二階床の剛性の程度が違っている。
そのことを、今までそれほど気にしていなかった。

今回のフレーマーチームの親方Kさんは、話をしていたら30年前に前橋で行ったアメリカ大工さんによる建て方実演の参加者であることが分かった。
それなのに、アメリカの大工さんの動きと違うところが随所にあった。

それが、私には新鮮で、考えさせられるところとなった。
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2007年07月31日

小屋組 (フレーミング7)


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少しピッチを上げて先へ急ぐことにしょう。
2階の壁組が終わると、210の天井根太が架けられる。
勾配天井の小屋裏壁が組まれる。

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そして集成材の414という大きな隅たるきがクレーンで吊り上げられ、2階の特殊な加工がなされた外壁と小屋裏の壁の中にすっぽりと取り付けられる。

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寄せ棟の棟木梁と梁受け。

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屋根パネルが吊り上げられ、手際よく取り付けられて行く。

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ハリケーンタイはすでに取り付けられており、邪魔にならないように折り畳んである。

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小屋がけの完了。

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野地合板を葺くと梅雨時の雨養生の心配から解放される。
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2007年07月30日

千鳥張り (フレーミング6)


プレハブのパネル工法では、床下地合板は必ずしも千鳥張りではない。
ツーバィフォー工法に極似している工法で、千鳥張りでないものもある。
それで建築センターの構造認定を取っているのだから、外野席はとやかく言えない。
もし非があったとすれば、それはメーカーの責任ではなく、特認を与えた建築センターの責任。

石造やブロック造などの組積造では、目地が通っている芋目地は絶対に避けるように明示している。
同じことで床下地合板の芋張は、水平力を床全体に均等に伝えない。
したがって、オープン化されたツーバィフォー工法を採用するなら、千鳥張りとしなければならない。
ということで、ツーバィフォーの床パネルは、床根太の骨だけをパネル化し、下地合板は現場施工とするのが正解。

ほんの時折だが、ツーバィフォー工法と言いながら工場で合板を芋張りしてきているものを見かける。
こうした業者は、私は絶対に信用しない。

よく、こんな質問を受ける。
「芋張りのプレハブが震度7の地震に耐えたといっている。わざわざ千鳥張りにしなくても、それなりに強度があるのではないか?」
よく「震度6強とか7の直下型の地震に耐えた」とメーカーは口にする。
この耐えたというのは「倒壊しなかった」ということであって、被害がなかったということではない。
サッシが外れたり、外壁パネルの端が片っ端から欠けていたり、開口部回りの石膏ボードに大きな亀裂が入ったり、回り縁・窓枠・幅木が破損しているのを神戸や中越で多く見かけた。だが、倒壊さえしていなければ「耐えた」と言えるのだ。
潰れなかったのだから、命が助かったのだから文句を言ってもらっては困るというわけ。
そして、そうした被害に対して財団法人が補償してくれるとは限らない。
「想定外のガルであった」と門前払いされる。

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接着剤を根太と目地に付けて張り、クギを打ち込んでゆく。
2階の床には、いまどき珍しいラワンの15mm厚のT&Gが標準仕様。
これに用いられていたクギはBN65。

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千鳥張りのフラットな2階床が完成する。


さて、ここで問題になるのが「高気密」住宅。
今までの住宅は震度7で、倒壊さえしなければ良かった。
サッシが落ちようが、多少の隙間が出来ようが、施主も黙認してくれた。
ところが「高気密」を謳い文句にしている住宅の場合、震度7でそれまでの0.5cm2だった気密性能が3.5cm2になったとする。
「今までは外部騒音がなかったのに、外を走る車の騒音で眠れなくなった」という被害が、中越の川口町で実際に起こった。
ビルダーはこれにどう対処してゆくべきか、という大問題が提起されている。

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床合板の隙間をコーキングし、はみ出た分は段ボールの破片で拭う。
ツーバィフォーにこだわり、引き違いサッシは使わない。etc…。

震度7の直下型地震に見舞われた後で、相当隙間面積が0.9cm2以下であった場合に限り、はじめて「高気密住宅」と呼べるのかもしれない。
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2007年07月29日

根太&梁材 (フレーミング5)


S邸の現場では、床根太および梁の横架材として5種類のランバーとエンジニアウッドが使われている。

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2階のバルコニーと3階の床には210のダグラスファーのランバー。
もちろん乾燥材。
しかし、無垢材だと19%のキルンドライ材であっても、防湿対策をきちんとやっておくと自然に12%程度にまで乾燥する。数ミリ痩せてくる。
バルコニーや小屋裏の床は多少痩せても問題ない。
しかし「居室空間の床が多少でも痩せてくることは許せない」というのがマイスターハウスのポリシー。このポリシーには賛同したい。
ということになると、エンジニアウッドを多用せざるを得ない。

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一番多く用いているのがTJIというI型のトラスジョイスト。
ウェブにはOSBが用いられ、フランジにはノルウェー産無垢材や道産のトドマツを用いた製品も開発されてきているが、本命はマイクロラムと呼ばれるLVL。
その212材。
側根太にはLSLと呼ばれるランバーストランドが使用され、ブロッキングの納まりは見事なまでに綺麗。

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1階の居間のスパンが2間半飛んでいる。
このため、2階の床組にLSLを2枚合わせ、3枚合わせで使っている。
床剛性を高め、たわみを限りなくゼロにしようという意欲が読みとれる。
しかし、実際に現場でLSLを扱った経験者は、この写真をみるとげんなりする。
重さが中途半端ではない。しかも堅い。
雨に当たれば我がまま娘のように直ぐに膨れる。雨養生が大変。
「こんなものを3枚合わせで使う指示を出した設計士の顔が見たい!」
と、私がフレーマーだったら悪口の一つも言うだろう。

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このほかに、梁材としてダグラスファー集成材の412がバルコニーに、そして2階の浴室回りには612の大きな集成梁が使われている。
この梁と梁の結合には、床や壁合板の外に120mmのクギで縫い合わせ、さらに帯金物で処理している。
構造上全く問題がないのだが「こうした大梁の緊結には、それこそ日本で開発された剛金物を使いたい」と痛感させられる。
ツーバィフォーの金物は薄くて、いかにもチャチッポイ…。これは見た目の問題であるが、よりラーメン構造でありたいから…。

このほかに、一部ではあるがマイクロラムの梁が使われており、使われていないのはパララムと呼ばれるPSLのみ。すべての横架材の役者がそろい踏みした顔見せ公演という風情。
カナダから日本に紹介されているエンジニアウッドはこれだけ。

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ところが10年前、ラスベガスでゴルフ場付の平均建坪100坪という大きな住宅が並ぶ守衛所のある高級団地の建設現場へ潜り込んだ。
そこで416もある平衡弦トラスを発見した。
このトラスは強度があり、セイを大きくすればスパンがいくらでも飛ばせる。
そして、何と言ってもダクト配管などの配管・配線工事が抜群に容易。
早速日本に帰り、関東ギャングネールトラスに412で作らせた。価格もまあまあで、セントラル空調換気用には最善のエンジニアウッド。
ところが、三井も三菱も、スウェーデンも東急も、この平衡弦トラスの素晴らしいメリットを理解する能力と意欲に欠けていて、採用しなかった。
LSLの2枚あわせよりも、この平衡弦トラスの方が軽くて安くて、しかも膨れることがなく、撓みが少ないはず…。


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2007年07月28日

壁パネルのポイント (フレーミング4)


ツーバィフォーの壁組を、雨の日とか暇な時にフレーマーが作業場で組み、現場へ運ぶという形も多く見られる。
分譲の現場ならともかく、散在戸建ての現場では、すべて現場加工にすると端材が多く出て処分に困る。 
つまり、産廃問題が大きくクローズアップされてきた。
現場のゴミを少なくするには、プレカット化とかパネル化は不可欠の条件に…。
そして、なんでもかでも、出来るだけパネル化することが素晴らしいことだという邪教も蔓延している。
そのために、耐震強度が著しく劣るものも目立つ。
また、やたらとランバーを多用したり、金物のお化けのようなパネルが出現してきて、不要な経費増になってもいる。お互いにもっと智慧を出しましょうよ。

外壁のパネル化で、絶対に守らなければならない点がある。
1つは、南面なら南面の壁を一体化しなければならない。
一体化していないパネルの壁はものすごく脆弱。
そのために、 
(1) 内壁がT字型にくる部分では、絶対にパネルを継いではならない。必ず910mm以上離れた部分で継ぐ。しかし開口部がきてどうしてかなわない時でも最低455mmは離す。
(2) また、T字壁以外でパネルを継ぐ場合も、頭つなぎがパネルの継ぎ目からずれていること。出来たらスタッド二つ分、910mm以上ずれていることが望ましい。
そのためには、最初から一部に頭つなぎのないパネルを作ればいい。
また、頭つなぎの継ぎ目は必ずしもスタッドの上でなくてもいい。
(3) そして、パネルの継ぎ目の外壁合板は工場では張らず、必ず現場で、2つのパネルを繋ぐ形に一枚物を張る。

2つは吹き抜けや勾配天井の場合は、原則としてバルーンフレーミングとする。
つまり長くて運送が難しいので、プレカット化して現場で組立てさせる。
この2つを守っていないツーバィフォーの壁パネルは、震度7だと倒壊はしなくても被害が出るおそれがある。

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S邸では最初は208の壁を考えていた。それを途中から206に変えた。
その理由は断熱の項で説明する。
クレーン車でパネルを吊り上げ、ホールダン金物の中に納める。
通常の8尺高でなく、1階の壁高は9尺がマイスターの標準。
しかも、いまどきダグラスファーを使っている。このこだわりにはかなわない。
頭つなぎだけダグラスファーで、あとはSPFでも良いと思うのだが…。

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窓マグサとスタッドの内面がフラット。
そして、合わせマグサの中央に、特注で断熱材が挟んであるのが見える。

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上枠の継ぎ目から頭つなぎがずれている。

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内部間仕切り壁の頭つなぎの上にべバーバリアがあらかじめ装填されている。

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内部間仕切り壁には転び止め(ブロッキング)も装填されている。



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2007年07月27日

基礎断熱と床合板(フレーミング3)

ツーバィフォーで、29mmの厚い構造用合板を用いる、いわゆる「根太レス」を日本で最初に採用したのは間違いなくハーティホーム。

ツーバィフォー工法では、合板の千鳥張りさえ守れば「1階床組に関して在来的な手法を応用してもいい」という暗黙の了解があった。
このため、当初は三井ホームまでが、大引きと束建てで204材の根太に12mm合板を使用していた。
その暗黙の了解を逆手にとって、大引きと束建て、それに29mmの構造用合板で1階の根太そのものを追放した。
これには、やむにやまれぬ消費者の要望が反映されていた。

というのは、東京では狭小宅地が多く、しかも北側斜線とか道路斜線からどうしても母屋下がりが余儀なくされる。
少しでも母屋のカットを少なくしたい。
それには1階の206の根太を省くことができれば、2階の北側の天井を14cm高くすることが出来る。
それで10年前に確認申請を出し、堂々と力説したら通った。
一ヶ所突破すれば、あとは簡単。
かくして根太レスの大普及となった。

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この根太レスの構造用合板張りはもう珍しくない。
T&Gの本サネ加工合板を、接着剤を併用して75mmのCNないしは機械打ちのBNクギで密に止めて行く。
ところが、軸組の現場で29mmを使っている時、50とか60mmの細いクギしか使っていない現場が圧倒的。
これは、今までの軸組では床剛性を耐震性に活かすという考えが欠如していた。
床はプラットフォームではない。
単なる人や家具などの床荷重を支える役目しか期待していない。
このため「合板の2.5倍以上の太めクギを使うべし」という木質構造のイロハを、軸組の大工さんは知らない。
ビルダーや材料メーカーが大工さん教育をやっていない。
したがって、軸組で29mm合板を使っているからと言って、耐震性が高いはずと安心してはいけない。

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さて、基礎断熱ということになって、俄然大問題になってきたのが床下のコンクリートの乾燥。
完全に密閉されており、空気の流れがない。
夏期は暑いといっても絶対湿度が高い。冬期は絶対湿度が低いが、温度が低いので乾いてくれない。
吹きさらしの床断熱の場合でも、基礎の乾燥と下地合板の乾燥が悪ければ、フロア材が反ったり、変色したりする。
まして、密閉の基礎断熱。
そこで、写真のように、壁のない部屋の中央部の床合板5ヶ所の、メスのサネの下部を落として、工事中自然に風が流れ、床下が少しでも乾くように工夫している。

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2007年07月26日

4人組(フレーミング2)



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フレーマーの入る朝、一階床組に必要な資材が搬入される。
資材置き場もトラックのタイヤもブルーシートの上。

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土台取付きに先立ってEPDMゴム発泡の2本レール付きのフィルムが敷かれる。
もちろん基礎断熱の気密性を高めるため。

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Kさんチームは4人組。
1人が米ヒバ集成材(アラスカイエローシーダー)の土台をカット。
1人が土台にアンカーの位置を墨出す。
1人がアンカーの穴をあけ。
1人がボルトを締めてゆく。

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締められたアンカーボルト。

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1階はいわゆる「根太レス」。
土台と大引きの上に29mmの厚い構造用合板で固める。
大引きには鋼製束を打ち付けてから逆さにして据えてゆく。
鋼製束を接着剤とコンクリートクギで基礎床に固定する。
そして、張った糸に平行になるように大引きの高さを調節して固定。
合板を千鳥張りする関係からも、パネル化は不可能。

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大引きと土台を緊結するお馴染みのJH-S金物。
これを軸組で開発された剛金物に変えたい。
そうすればプレカット化が大幅に可能で、合理化が進むはずだと考えるのだが…。

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床組に併行して2段までの足場が、とりあえずは3面だけ組まれる。

この日の夕方の、意表を突かれた雨養生については、7月15日の「今週の本音」欄で紹介済み。
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2007年07月24日

建て方の前に (フレーミング1)

見てきたようにS邸ではフレーミングの前に外回りの配管工事を終えている。
工期が迫っているとか、雪や雨の季節の前には、何はさておいても建て方を優先しなければならない場合がある。
すべての現場で、事前に外回りの配管工事を終えておくべきだとは言えない。
マイスターハウスでは、原則として外回りの配管工事を終えてからフレーミングに着手している。
そのメリットとデメリット……お互いにゆっくり考えてみましょう。

さて、大工さんが入る前日。現場監督は忙しい。
まず、基礎以外のすべての敷地を古いブルーシートで覆わねばならない。
このメリットなら誰にでも分かる。
●雑草が生えない ●土ホコリが出ない ●職人や監督、資材の運送人の靴やタイヤに土が付かず現場も道路も綺麗 ●クギや木くずなどが土の中に埋まらない ●etc…。

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そして監督さんのもう一つの仕事が、液状の炭か墨を基礎の外面から銅メッシュの一部にかけて塗装すること。
もちろん基礎断熱の場合に限ってのシロアリ対策。
今までの工事を見ていてお分かりのように、基礎の内側へはシロアリどころか空気や水だって侵入出来る僅かな隙もない。
したがって、唯一可能性のあるのは外からの侵入。これを銅メッシュと炭(墨)でダブル防衛しようというわけ。
残念ながら私は銅メッシュと炭(墨)の塗装剤を使ったことがない。
そもそも基礎断熱の経験が少なすぎる。

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建築屋には共通する悪いくせがある。
施主から自分が使ったことのない材料や、手がけたことがない工法や技術について聞かれると、反射的に言う言葉がある。
「あれはダメですよ!」
「高断熱の住宅なんか……」というのも同じこと。
この言葉を聞いた時、「この人は何も知らないのだな」と考えればいい。
新しい建築資材や設備に関しては、メーカーの「能書き」をいくら読んでも意味がない。実際に使ってみないと問題点が分からない。とくにデメリットが分からない。
したがって最低一ヶ所の現場で、施主の了解を得て損得抜きで試験採用してみる。
それが出来ない時は、使ったことのある仲間から本音を聞くことが絶対条件。
そんなわけで、銅メッシュと炭(墨)にどれほどの効能があるかを書く資格が私にない。
どなたか、経験のある方の書き込みをお願いします。

そのかわり、マイスターハウスの監督には、他社より手の抜けるところがある。
それは、現場にゴミ箱を設置しなくていいこと。
すべての職人さんは、自分の工事で出たゴミは原則として自分で処分しなければならない。
コンビニから買ってきた弁当の箱やペットボトルは、自分の責任でコンビニへ返さねばならない。 

放火魔に変な気を起こさせないためには、建築現場にゴミ箱がないに限る…。

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