2008年03月10日

S邸を訪問しての感想 (住まい心地2)


中部地域のTさん。自動車関連企業に勤める技術屋さん。
地場のビルダーさんに依頼して、数年来暖めてきた新居の建設に間もなくとりかかります。
その前に、どうしてもS邸を訪問し、そのシステムの細部を確認するとともに快適性を確認しておきたかった。
自宅でもセントラル空調換気システムを導入する計画で、実際の温熱と気流がもたらす住み心地を体験するとともに、空調設備のポイントを確かめておきたかった。
そして、2月末日にS邸を訪問。
このほど、その感想文が寄せられたので紹介します。

         ◇  ◇  ◇

訪れた2月末日の日は、あいにくコートが不要なほどの陽気。
Q値が0.9Wの性能をたしかめるには、少し残念な気温。

新居は新築住宅にありがちな臭いがまったくありません。
もちろん日常的な生活臭も・・・。
全熱交換機ということで臭いを意識していました。
加湿によって相対湿度が40%に維持されていると、潤った空気は臭いも運び易い。
しかし、空気はどこまでもニュートラル。
光触媒が十分に機能しているということと、建築素材そのものが十分に吟味されているということが判りました。

このニュートラルな空気は、90%の熱回収能力を持つ全熱交換機+光触媒のセントラル空調換気システムが作りだしています。
私が考えている現時点での理想の姿がそこにありました。
小屋裏に設置されたシステムの心臓部。
ブログでその大きさは十分に伺えたのですが、実物を目にすると圧倒されます。
ダクトを含めると6帖ほどの空間を占めています。
単に空調換気の設備だけではありません。
加湿器や分岐ユニットの加工と精度の高い施工。そしてメンテナンス。
これらを完全にこなせる業者は東京でもほとんど居ないそうですが、設備機器も含めてもう少しハードルが低ければ、手軽に採用出来るのに・・・と思うのは私だけではないはず。

セントラル空調から各部屋への給気は、開口部(窓)の対面の壁の、天井面近くに設置されたガラリから、開口部へ向かって横向きに吹き出されています。
このため、空気の流れとかドラフトは全くといっていいほど感じません。
1階に一部屋だけ、天井を下げた特殊な部屋があり、開口部際で天井面から直下に吹き出しているガラリがありました。
ここではさすがに気流を感じました。
それだけに、横吹き出し効果の抜群の良さがわかり、これだと夏の冷気に悩まされることはないだろうと納得しました。
そして、しっかりとした断熱と気密でガードされているので、空気は天井→窓→床→廊下→洗面・トイレ・浴室→機械室へと緩やかに流れ、部屋の隅々までほぼ均一に暖冷房がなされていることがレーザー温度計でつぶさに実感することが出来ました。

部屋の天井面と床面で、ほとんど温度差がありませんでした。
弱点は、予想どおり窓。
スぺーシアを使ったK値が1.28Wのガラスでも、外気が低くなってきますと壁面との温度差が数℃生じます。これをドイツのように3℃以下にすべきだというのは大変なこと。
とくにガラスよりも枠の方の性能が問題になるということを、改めて再確認いたしました。

腰壁のある中窓であれば、窓部の温度低下によるコールドドラフトはほとんど感じたことはないという奥さんの感想。しかし、掃き出し窓の場合は、床の温度が部屋の中央部に比べて窓下では2〜3℃低いことを確認しました。
また、相対湿度を50%に設定すると、窓の下部隅に結露が発生するとのこと。
壁と開口部では熱損失の桁が一桁違うことのジレンマを痛感させられました。

地下室及び1階のトイレ、洗面、浴室も快適そのもの。
しかし、2階に関しては途中で外部のバルコニー空間を浴室の内部空間にとり入れるという設計変更があり、これが空調設計に反映されなかったため、完成後2階の大きなユーテリティ空間の空調計画を変更したとのこと。したがって温度分布に若干のムラを感じました。
また、2階の北側の子供室は勾配天井になっており、採光をとるためにトップライトが採用されていた。このため、勾配天井の天井面の温度が若干高いと感じました。

「快適」ということの内容と価値。
これは人によっていろいろ違うと思います。
S邸の極めて少ない温度ムラとドラフトを感じさせない気流。さらにはニュートラルな空気質。
これこそが、わが家が目指すものであり、その方向が間違っていなかったということが「確信」できました。
本当に有難うございました。

最後に奥さんが「この家は掃除にしても洗濯にしても寝具の乾燥にしても、また病気に罹らないという面からも、とても主婦に親切な住宅です」と話して下さいました。
もし女房を連れてゆけば、女性の目からみた数多くの「快適性」を発見したことでしょう。
男の私には、その快適さの追求が極度に不足していたのが残念です。
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2008年01月31日

空気が違う (住まい心地1)



S邸は実験棟的な側面があり、1月一杯は部分的な手直し作業がすすめられています。
したがって、Sさんご夫妻のご感想は、2月の末頃にまとめてお聞きしたいと考えています。


いままで、工事に関係した何人かが、完成したS邸に伺っています。
北海道で長年、高気密高断熱住宅の設備機器の開発に携わってきたXさん。
家へ入るなり「空気が違う」と叫びました。
いままで、仕事柄多くの新居を訪ねています。
「どの家にも、いわゆる新築の匂いがした。その匂いには良い面もあるが、必ずしもいい匂いだけとは限らない。しかし、S邸は新居で、無垢のウッドがふんだんに使われているのに、ほぼ匂いがない。空気がとても透明で、しかも乾燥しておらず、しっとりとしていて軟らかい。こんな家は、初めての経験です」と痛く感激。

ダイキンテクノ東京のY役員さんは、つくづく言いました。
「当社のトップを、この家に案内しなければならない。本物の住宅の空調換気の素晴らしさを業界の人間が判っていない。したがって、新しいシステムづくりの方向が確認出来ないでいる。なんとしてでも、トップを連れてきたい」と。

現時点での訪問者の感想です。
posted by x-unoblog at 07:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 住まい心地 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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